巻き爪の手術(陥入爪手術)

 

陥入爪(巻き爪)とは

陥入爪(かんにゅうそう)とは、いわゆる巻き爪と言われているように、爪が内側に巻いてしまう状態のことです。
具体的には、爪の横の部分(爪縁)が皮膚に食い込んでしまう状態を言います。
主に、足の第Ⅰ趾に生じますが、他の足の趾や手の指にできることもあります。

 

陥入爪(巻き爪)の原因

・先天的要素(元々の爪の形)
・靴(つま先を圧迫するような形状)
・スポーツ(趾の強打)
・正しくない歩き方
・爪白癬(水虫)
・深爪、化膿
・肥満

 

陥入爪(巻き爪)の症状

陥入爪(巻き爪)が悪化すると、爪が足の趾(ゆび)の肉に食い込み、足の趾が炎症や化膿や不良肉芽を起こし、腫れ・赤み・痛みが発生します。炎症がエスカレートすると皮膚が化膿し、歩くことも困難になることがあります。
陥入爪(巻き爪)がさらに悪化すると、不自然な歩き方になったり、痛い趾をかばい、足首・膝・腰などに負担がかかり、足や膝が痛くなったり、腰痛を起こす原因にもなります。
ですので、陥入爪(巻き爪)といえども、根治治療が必要です。
手術が根治治療の第一選択です。

 

陥入爪(巻き爪)の治療方法

・保存的治療(切らない方法)
軟膏療法:清潔にし、軟膏を塗布する方法
テーピング法:テープで固定する方法
ワイヤー矯正法:ワイヤーで矯正する方法

・外科的治療(切る方法)
切除し縫合する方法
フェノール法

 

フェノール法とは

当クリニックでは一般的な陥入爪(巻き爪)の場合、フェノール法で手術をしています。

フェノール法の特徴:
・縫合・抜糸の必要がないこと
・出血が少ないこと
・手術当日から入浴可能なこと
・保険診療
※フェノール法は外科的治療に属しますが、古典的な切除し縫合する方法と異なり、
主に爪だけを切り取ることがほとんどですが、必要に応じて不良な肉芽や皮膚を切除することもあります。
また、一般的にフェノール法では縫合処理を必要としませんが、重症例では縫合することもあります。

 

当クリニックの手術手順

キシロカインにてブロック麻酔をしてから、炎症と疼痛(とうつう)の原因となる陥入した爪をその大元(爪母)から取り除き、再度陥入した爪が再生しないようにフェノール液を使って焼却処理し、生理的食塩水で洗浄し、ドレッシング(包帯を巻く)して終了です。
縫合処置はしませんので、麻酔からドレッシング(包帯を巻く)までの時間は、
約30分以内と短時間の手術です。
しかも、この方法で重症例以外のほとんどの人が軽快し、陥入爪(巻き爪)の苦しみから開放されています。
※陥入爪の程度や個人差にもよりますが、再発することもあります。
再発を最小限にするためにも、手術後の処置が重要です。

 

費用について

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種類 費用
巻き爪の手術(陥入爪手術) 9,000円前後(片ゆび)、
16,000円前後(両側のゆび)
となります。
(保険適応3割負担の方)
薬剤等、すべて込みの費用となります。
保険1割負担の場合は上記の約1/3です。

 

リスク・副作用

長引く出血・血腫・感染・強い疼痛・色素沈着・爪の変形・再発など
※手術後は1~3日は出血します(汚い血が出て治っていきます)
上記などの合併症が生じ、その後軽快しない場合や増悪する場合は、ご連絡の上すぐにご来院下さい。

 

症例集

症例1

右第Ⅰ趾陥入爪のケース(両側)

数年前より右第Ⅰ趾両側の痛み腫れが生じ、皮膚科で軟膏治療を受けていました。
なかなか軽快しないため、当院にて手術(フェノール法)を行いました。


巻き爪・陥入爪
手術前 右第Ⅰ趾の腫れと排膿を認める

巻き爪・陥入爪
ブロック麻酔をしたところ

巻き爪・陥入爪
陥入した爪を除去

巻き爪・陥入爪
フェノールを塗布

 

手術後、約1年


巻き爪・陥入爪

創部は完治し、痛みも無く、見た目もキレイになりました。
 

症例2

右第Ⅰ趾陥入爪のケース(左側)

右第Ⅰ趾(左側)の陥入爪のため、強い痛みと内出血が生じ、また爪の横溝もありました。
当院にて手術を行いました。
約5ヶ月後には、痛みも軽快し、見た目もキレイになりました。


巻き爪・陥入爪
手術前

巻き爪・陥入爪
手術から約5ヶ月後

 

症例3

左第Ⅰ趾陥入爪のケース(両側)

陥入爪による痛みがあり、自分で爪を縦に切った結果、残った爪が伸びて皮膚の下にめり込んでしまい、痛みが増し、今回手術をしました。

この症例のように、
陥入爪では、自分で爪を切る場合、中途半端に縦に切らないように注意することも必要です。

10代女性


巻き爪(陥入爪)

手術前1

巻き爪(陥入爪)

手術前2

巻き爪(陥入爪)

手術中
めり込んだ爪を除去しているところ

巻き爪(陥入爪)

手術直後
問題の爪を除去しキレイにした

 

症例4

右第Ⅰ趾陥入爪のケース(左側)

この患者様も爪を深く切る癖があり、左側は縦に爪をムシッてしまったため、爪の変形と痛みを生じた。
今回、フェノール法による治療を行ったが、爪と皮膚との溝が大きくできたため、そのスペースを縫合した。
縫合した糸は、2週間後に抜糸した。

60代男性


巻き爪(陥入爪)

手術前
深爪と爪の変形が左側に強くあった

巻き爪(陥入爪)

手術中
左側を処置しているところ

巻き爪(陥入爪)

縫合直後
爪の変形が改善した

巻き爪(陥入爪)

抜糸直後
痛みも軽減した

このように爪の変形が強い場合などは、創部を縫合することもあります。
縫合した場合でも、シャワーは手術直後より可能です。

 

症例5

左第Ⅰ趾陥入爪のケース(両側)

陥入爪により左第I趾の左側が化膿し、痛みが強いため、手術を行いました。
この患者様は深爪をする癖があり、深爪も陥入爪の原因となるので注意が必要です。

20代女性


巻き爪(陥入爪)手術

手術前
左第I趾に腫れと赤みが有り、炎症が強い状態。

巻き爪(陥入爪)手術

手術直後


巻き爪(陥入爪)手術

手術後(6ヶ月後)
左第I趾は軽快し、ペディキュアも楽しめる状態になった。

 

手術後の処方薬

・痛み止め
・化膿止め
・軟膏

 

手術後のご注意

陥入爪の手術後は、ご自分での洗浄が非常に大切です。
以下のように実施して下さい。
・手術当日からシャワー浴が可能です。
・シャワー時は患部を石鹸でよく洗って下さい。
(柔らかい歯ブラシなどを用い、石鹸をよく泡立てて、患部をよくこするようにする。)
・シャワーで患部をよく流した後、処方された軟膏を塗り、ガーゼで保護して下さい。
・出血が続く場合は包帯も巻いて下さい。
・出血が少なくなってきたら、ガーゼから絆創膏(カット絆など)に切り替えて下さい。
・手術後、約1週間は洗浄をしっかりして下さい。

 

陥入爪(巻き爪)に関するよくあるご質問

Q. 手術では痛みはありますか?
A. 脚趾の根元にブロック麻酔を行いますので、麻酔の注射のときに痛みがありますが、術中はほとんど痛みません。患部を触られている感覚はあります。

Q. 手術後は痛いですか?
A. 手術後は個人差もありますが、痛みはあります。痛み止めの内服薬を処方しますので、痛み自体はそれで緩和されます。
ただ、フェノール法の場合は術後の痛みが少ないという利点があります。

Q. 手術時間はどれくらいですか?
A. 麻酔が効いてから10分程度です。

Q. 手術後の注意点は?
A. 手術後には少量出血することもありますのが、患部をよく洗浄することをおすすめします。
手術当日からシャワー浴が可能ですので、患部をシャワーのぬるま湯でよく洗い、お出しする軟膏を塗り、ガーゼで保護する処置をして下さい。

Q. 手術当日は何か持ち物は必要ですか?
A. 特に必要ありません。ドレッシング(包帯を巻く)のため、大きめの靴やサンダルでご来院下さい。

Q. 糖尿病などの持病がある場合は手術は可能ですか?
A. 通常可能ですが、重度の糖尿病の場合は手術できないこともあります。
また、糖尿病の方や慢性動脈閉塞症などの血行障害のある方は、手術後の治りが悪い場合があります。

 

予想される術後合併症

長引く出血・血腫・感染・強い疼痛・色素沈着・爪の変形など
※手術後は1~3日は出血します(汚い血が出て治っていきます)

 

陥入爪(巻き爪)の原因、なりやすい爪について

・爪を短く切り過ぎる(深爪)
・小さいころから習っているバレーのトウシューズが原因・
・第I趾が陥入し、さらに貝殻のように重層化しているケース